「肩が上がらない」
「服を着るときに肩が痛い」
「腕を後ろに回せない」
このような症状で整体や治療院を探している方は多いと思います。
一般的に「五十肩」と呼ばれる症状ですが、肩が動かしにくいからといって、肩だけに原因があるとは限りません。
実際に当院へ来院された方にも、肩の動きが大きく制限されているものの、肩そのものだけを見ていては改善につながりにくいケースがありました。
肩が動かないからといって、肩だけを見るわけではありません
今回の患者さんは、肩の動きが明らかに悪く、特に腕を内側に回す動き(内旋)がほとんどできない状態でした。
まず肩関節の状態を確認しましたが、腱板には大きな問題は見られませんでした。
そこで肩だけに原因を求めず、
- 肩関節の可動域
- 筋肉の出力
- 肩甲帯の動き
- 胸郭の動き
- 身体全体の連動性
などを確認していきました。
すると、肩の筋出力の弱さに加えて、胸郭や肩甲帯の動きにも問題があることが分かりました。
背景には「仕事が変わったこと」もありました
さらにお話を伺うと、転職をきっかけに現在は配送ドライバーとして働いているとのこと。
仕事が変われば、当然身体の使い方も変わります。
運転や荷物を扱う動作など、肩や腕を繰り返し使う環境が続けば、肩だけでなく、その土台となる胸郭や肩甲帯にも負担がかかります。
その状態が続くことで、
胸郭が動きにくい
↓
肩甲帯がうまく動かない
↓
肩関節に負担が集中する
↓
肩が動かしにくくなる
という状態になっている可能性があります。
もちろん、すべての五十肩がこのパターンというわけではありません。
だからこそ、症状だけで判断せず、実際に身体を検査して原因を探すことが重要だと考えています。
今回は肩ではなく、胸郭と肩甲帯から調整しました
今回の施術では、肩を無理に動かすことを優先しませんでした。
まず胸部・胸郭を調整し、その後に肩甲帯の動きを整えていきました。
そして再び肩を動かしてもらうと、施術前よりも肩が上がりやすくなっていました。
これは「肩が悪いから肩だけを施術する」という考え方では説明できません。
身体はそれぞれが独立して動いているわけではなく、胸郭・肩甲帯・肩関節などが連動して腕の動きを作っています。
そのため、肩の動きを改善するために、肩以外の部分を整えることもあります。
大切なのは「その場で動く」だけではありません
施術後に肩が上がりやすくなったからといって、それだけで終わりではありません。
今までの身体の使い方や仕事による負担が残っていれば、身体はまた元の状態に戻ろうとすることがあります。
そのため、
動きを改善する
→ その状態を維持する
→ 身体の使い方を変えていく
→ 徐々に本来の動きを取り戻していく
という過程が大切になります。
五十肩だから肩だけを揉む。
肩が上がらないから無理に動かす。
それだけではなく、「なぜ肩が動きにくくなったのか?」を身体全体から考える。
それが当院で大切にしている考え方です。
八王子で五十肩や肩の痛み、肩が上がらないことでお悩みの方は、肩だけを見るのではなく、身体全体の動きや連動性まで確認してみることをおすすめします。

