「足のむくみがなかなか取れない」
「マッサージをしても、またすぐ戻ってしまう」
こうした相談はとても多く、一般的には血流やリンパの流れが原因と考えられがちです。もちろんそれ自体は間違いではありません。ただ、実際の現場で身体を見ていると、もう一つ見落とされやすい要素があります。
それが「身体の力み」です。
先日来院された方も、長時間の移動をきっかけに両脚のむくみと重だるさを感じていました。いわゆるエコノミークラス症候群のような状態が疑われるケースです。初回は循環を改善するために、横隔膜や股関節、鼠径部など流れに関わる部分を中心に調整を行いました。
施術後は軽さを実感されていましたが、数日後の再来時にはむくみ自体はまだ残っていました。ただし、状態は悪化しているわけではなく、全体としては落ち着いてきている印象です。
ここで改めて身体の使い方を確認していく中で、ある特徴がはっきり見えてきました。それが「力みやすいクセ」です。
普段から無意識に力が入りやすく、リラックスするのが苦手なタイプ。実際に日常で行っているトレーニングを見ても、腹筋を効かせようとしているのに身体が後ろに倒れてしまうなど、必要な部分ではなく全体で頑張ってしまう傾向がありました。
このような状態が続くと、呼吸は浅くなり、横隔膜の動きが制限されます。横隔膜は呼吸だけでなく、体内の圧力バランスや血液・リンパの流れにも関わる重要な部分です。その動きが悪くなることで、全身の循環も滞りやすくなります。
つまり、単純に流れが悪いのではなく、「流れを邪魔している状態」が身体の中で起きているということです。
こうしたケースでは、いくら下半身を中心に流れを良くしようとしても、一時的な変化にとどまりやすくなります。根本的には「力が抜ける状態」をつくることが重要になります。
そのため2回目の施術では、前回と同様に横隔膜や股関節へのアプローチを行いつつ、頭部や耳周りへの調整も加えました。これは副交感神経を優位にし、身体全体の緊張を落ち着かせる目的があります。
結果として、むくみ自体は残っているものの、張りや重だるさは軽減し、身体の状態としては確実に安定してきています。
むくみがなかなか改善しない方の中には、このように「頑張りすぎること」が不調の原因になっているケースも少なくありません。
もし、「ケアしているのに戻ってしまう」「夕方になるとまたつらくなる」と感じている場合は、単純な血流の問題だけでなく、身体の緊張や使い方にも目を向けてみる必要があります。
当院では、その場の症状だけでなく、こうした背景にある身体の状態まで含めて評価し、施術を行っています。むくみやだるさが続いている方は、一度ご相談ください。

