
「赤ちゃんを抱っこしていると、気づけば腰が痛い…」
「前かがみでオムツ替えしてると、背中までバキバキ…」
「抱っこ紐でのお出かけ後、脚の付け根がズーンと重い…」
これは決して、あなただけの悩みではありません。
多くの育児中のママが、同じように“体のつらさ”を感じながらも、毎日必死に育児を頑張っています。
でも、もしあなたが「歳のせいかな?」「体力が落ちたのかな?」と感じていたら、ちょっと待ってください。
本当の原因は、日々の育児の中で自然と身についてしまう“ある姿勢”の崩れにあるのかもしれません。
目次
抱っこ紐が招く「猫背+反り腰」の複合姿勢とは?
育児中、特に赤ちゃんを長時間抱っこ紐で抱えているとき、あなたの体には無意識のうちに特有の姿勢のクセが染みついていきます。
それが、**“背中は丸いのに、腰だけは反っている”**という不思議な姿勢。
なぜそんなことが起きるのでしょうか?
✅ 抱っこ紐の重みで、重心が前方へ
赤ちゃんを前で抱えることで、ママの重心は自然と前に引っ張られます。
これを支えるために、腰をグッと反らせてバランスを取ろうとするのです。
✅ でも、上半身は猫背気味に
一方で、赤ちゃんを覗き込むような姿勢や、授乳・おむつ替え・寝かしつけなどの動作で、背中〜肩は内巻きに丸まりやすくなります。
つまり、上は猫背、下は反り腰という「前と後ろでチグハグ」な複合姿勢ができあがってしまうのです。
この姿勢は見た目だけの問題ではありません。
背骨・骨盤・筋肉の連動が崩れ、体へのダメージがどんどん蓄積していくのです。
実は体のつながりが原因!バラバラに見えてつながっている部位とは?
一見すると「腰が痛いなら腰の筋肉の問題」と思われがちですが、**人の体は“全身でつながって動いている”**もの。
特に、背骨・骨盤・股関節・肩甲骨といった体幹周りの部位は密接につながっており、一か所が崩れると他の部位にすぐ影響します。
たとえば:
-
背中が丸まる → 肩甲骨が外に開く
-
肩甲骨が開く → 肋骨が広がりやすくなり、腹筋が使いにくくなる
-
腹圧が抜ける → 骨盤が前に傾いて腰が反る
-
腰が反る → 股関節の動きが悪くなる
-
股関節が詰まる → 膝や足にも影響
このように、**「連鎖的な崩れ」**が全身に起きているのです。
この姿勢が引き起こす身体のトラブルとは?
このような姿勢の崩れによって、ママたちはさまざまな不調に悩まされます。代表的な例を挙げてみましょう。
❌ 腰痛
反り腰によって腰椎の後方構造に圧力がかかりやすくなります。さらに、腹圧の低下により腰を支える力が弱くなり、慢性的な痛みへ。
❌ 肩こり・頭痛
猫背の影響で、肩甲骨が外に引っ張られ、僧帽筋や首の筋肉が常に緊張。その結果、首こり・頭痛へとつながります。
❌ 股関節痛・恥骨の痛み
骨盤の前傾と股関節の過緊張により、股関節が詰まったような感覚が起こります。産後の骨盤が不安定な時期には特に痛みを感じやすくなります。
❌ 呼吸の浅さ・疲れやすさ
肋骨の動きが制限されることで、呼吸が浅くなり、常に交感神経が優位に。疲労が取れにくく、慢性疲労につながることも。
改善の鍵は“深層筋”と“つながり”を整えること
このような姿勢崩れを根本から解消するためには、「一部分の筋肉」だけに注目するのではなく、“深層の筋肉”と“全身のつながり”を意識したケアが重要です。
とくにカギとなるのが以下の筋肉・構造です:
-
腹横筋(ふくおうきん):腹圧を高め、体幹を安定させる
-
横隔膜・骨盤底筋:呼吸と姿勢を連動させる深部ユニット
-
腸腰筋(ちょうようきん):骨盤と背骨を支える中心軸
これらの筋肉は、見た目からはわかりにくいですが、正しく機能すれば全身の姿勢が整いやすくなります。
自宅でできる!簡単3ステップセルフケア
では、どんなセルフケアをすれば良いのでしょうか?
ここでは、今日から始められる「3ステップ」のケア方法をご紹介します。
① 呼吸エクササイズ(腹圧リセット)
-
仰向けで膝を立てる
-
お腹に手を当てて、鼻から息を吸って、お腹をふくらませる
-
口からゆっくり吐きながら、お腹を凹ませる意識(5秒以上かけて)
-
骨盤底筋を引き上げる意識を加えられると◎
🕒 1日5分、寝る前に行うのがオススメ。
② 背骨ゆるめストレッチ(猫背リリース)
-
四つ這いになり、手を肩の真下、膝を股関節の真下に置く
-
吸いながら背中を反らせ(胸を前へ)
-
吐きながら背中を丸めて(猫背のように)
-
5〜10回ゆっくりと繰り返す
背骨を柔らかくし、肩甲骨の動きも取り戻します。
③ 骨盤安定トレーニング(反り腰改善)
-
仰向けで膝を立てる
-
骨盤を「床に押し付けるように」ゆっくり傾ける
-
息を吐きながら、お尻を少し浮かせて5秒キープ(ヒップリフト)
-
ゆっくり戻す、を10回繰り返す
腹筋ではなく、「骨盤〜お腹〜股関節の連動」を意識して行うのがポイントです。
自分だけで改善が難しいと感じたら…
ここまで読んで、「なるほど、原因は分かったけど、自分で全部やるのは難しいかも…」と思われたかもしれません。
実際、姿勢の崩れ方や筋肉の使い方には個人差が大きく、
自己流のストレッチやトレーニングでは逆効果になるケースもあります。
そんなときは、専門的に「体のつながり」を見極める整体・運動指導を受けることが、最短の改善ルートです。
あなたの体に合った正しいアプローチで、
「もう腰が痛いって言わなくていい育児ライフ」
一緒に手に入れていきましょう。
当院では、育児中のママに特化した産後の姿勢改善サポートを行っています。
「整体×運動×生活アドバイス」の3つの軸で、あなたの体を無理なく整えていきます。どうぞお気軽にご相談ください。