
最近、スマホを操作していると親指の付け根がズキッと痛んだり、ペットボトルのフタが開けづらかったりしませんか?「年齢のせいかな」「疲れてるだけかも」と見過ごしてしまいがちですが、もしかするとそれ、“母指CM関節症(ぼしシーエムかんせつしょう)”のサインかもしれません。当院にも、「なんとなく親指が変」「痛みが続いていて気になる」というご相談が増えています。
40代〜60代の女性に多く、介護や家事、デスクワーク、スマホの長時間使用など、日常の中で手を酷使する方によく見られます。そんな方にとって、毎日の生活に支障が出てしまう前にケアしておきたい症状です。
目次
母指CM関節症の原因は?
以下のようなことが、母指CM関節症の原因になりやすいとされています。
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スマホ・パソコンなどの指の酷使
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ペットボトルやドアノブを回す動作の繰り返し
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長年の手の使いすぎ(家事・育児・介護など)
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更年期にともなうホルモンバランスの変化
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筋力の低下や手首の不安定性
こうした日常の積み重ねが、関節に負担をかけて炎症や変形を引き起こします。特に女性ホルモンの変化が影響しやすいため、40代以降の女性に多いのが特徴です。
母指CM関節症のメカニズムとは?
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母指の付け根の関節(CM関節)がすり減ってくる
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小さなズレやゆるみが生じ、炎症が起きる
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関節を動かすたびに痛みや違和感が出る
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放置すると骨の変形や関節の変性が進む
CM関節とは、親指の手のひら側、ちょうど“くの字”に曲がる部分。使いすぎや加齢により軟骨がすり減り、痛みや腫れ、動きにくさが出てきます。
放っておくとどうなる?
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骨が出っ張ってくる(関節が変形)
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親指を動かしづらくなる
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握力が低下する
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他の関節や筋肉にも負担が広がる
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日常生活や仕事に支障が出てくる
一度変形してしまうと、元に戻すのは難しいと言われています。早期発見・早期対処がとても大切です。
母指CM関節症の種類と名称
母指CM関節症は正式には「母指CM関節症(Carpometacarpal joint osteoarthritis)」といい、親指の中手骨と大菱形骨という骨の接合部分の変性を指します。
重症度によって分類されることもあり、X線での所見をもとに4段階に分けられることもありますが、整形外科的な診断に任せるのが一般的です。
一般的な治療法は?
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湿布や痛み止めの薬
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サポーターや装具での安静
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注射(ステロイド)
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手術(関節固定術・関節形成術など)
これらの治療で痛みの軽減を図ることもありますが、根本改善というより“対症療法”が中心です。
自宅でできるセルフケア
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スマホの使い方を見直す(持ち方・使用時間)
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指を温めて血流を促す
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手のひら・手首のストレッチ
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手の筋肉をほぐすセルフマッサージ
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キッチン作業時のサポーター活用
無理なく毎日続けられる方法から取り入れていくのがコツです。
生活習慣の見直しも大切
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睡眠の質を上げて回復力を高める
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タンパク質・ビタミンD・オメガ3など関節に良い食事を意識する
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同じ動作を長時間続けないよう工夫する
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軽い運動で筋力と柔軟性を維持する
全身の健康状態が指先の回復にもつながるため、生活全体を見直すことが大切です。
やってはいけないNG行動
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痛みを我慢して使い続ける
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無理に関節を鳴らす・揉みすぎる
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冷えた状態でストレッチする
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合わないサポーターを長時間つける
これらは逆効果になることがあるので、注意が必要です。
整体では全身のバランスを整えます
整体では、痛みのある指だけでなく、首・肩・肘・手首・背骨・骨盤といった“全身のバランス”をチェックします。
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猫背や肩こりが手の負担に影響している
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呼吸が浅くなると筋肉が硬くなりやすい
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内臓の不調が末端の冷えや循環不良を引き起こす
こうした体の“つながり”を踏まえ、根本から改善していくのが当院のアプローチです。丁寧な説明とともに、安心して通える空間を心がけています。
まとめ:親指の違和感は放置せず、早めにご相談を
「ちょっと痛いだけ」「使いすぎかな」と思っているうちに、症状が悪化してしまうケースも多い母指CM関節症。気になったら早めにケアすることで、悪化を防ぎ、日常生活もぐっと楽になります。
当院では、あなたの体に合ったケア方法をご提案しながら、親指の痛みを根本からサポートしています。どうぞお気軽にご相談ください。