花粉症というと、多くの人が「鼻水・鼻づまり・目のかゆみ」を思い浮かべます。
しかし、整体の現場で身体を診ていると、花粉シーズンに調子を崩す人の多くに共通するのが呼吸の浅さです。
鼻が詰まるから息がしづらい、という一方向の話ではありません。
実際は、息が入りにくい身体の状態が先にあり、その結果として症状が強く出るケースが非常に多いのです。
呼吸は肺だけで行っているものではなく、横隔膜・肋骨・首肩の筋肉が連動して初めてスムーズに行われます。
この連動が崩れた身体で花粉シーズンに突入すると、症状は必要以上に重くなります。
目次
息が入りにくい人ほどつらい|花粉シーズンと呼吸筋の関係
花粉の時期に「なんとなく息苦しい」「胸が広がらない」と感じる人は少なくありません。
これは気管の問題というより、呼吸筋がうまく働いていない状態です。
本来、息を吸うときは横隔膜が下がり、肋骨がしなやかに広がります。
ところが、日常のストレスや姿勢の崩れによって呼吸筋が固まると、胸郭は動かなくなり、呼吸は浅くなります。
浅い呼吸が続くと、身体は常に軽い緊張状態に入り、自律神経も乱れやすくなります。
この状態で花粉という刺激が加わると、身体は過剰に反応しやすくなるのです。
横隔膜が固まると鼻が詰まる?自律神経との意外なつながり
横隔膜は単なる「呼吸の筋肉」ではありません。
自律神経と深く関係し、リラックスのスイッチとして働く重要な部位です。
横隔膜の動きが悪くなると、呼吸が浅くなり、交感神経優位の状態が続きます。
すると血管の収縮や粘膜の過敏反応が起こりやすくなり、鼻づまりやムズムズ感が強調されます。
つまり、鼻の症状は結果であり、原因は身体の深部にあることが多いのです。
首・肩がガチガチな人ほど花粉症が悪化しやすい理由
花粉症のつらさを訴える人ほど、首や肩が硬くなっています。
これは偶然ではありません。
首肩の筋肉は、呼吸を補助する役割を担っています。
呼吸が浅くなると、身体は無意識に首や肩の筋肉を使って息を吸おうとします。
結果として、首肩は常に働き過ぎの状態になり、さらに呼吸が苦しくなるという悪循環に陥ります。
斜角筋・胸鎖乳突筋が呼吸を邪魔するメカニズム
特に重要なのが、斜角筋と胸鎖乳突筋です。
これらは本来、深呼吸や運動時に働く補助呼吸筋ですが、日常的に使われ続けると緊張が抜けなくなります。
この状態になると、首の前側が詰まり、気道の通りが悪く感じられます。
「喉が狭い感じ」「息が首で止まる感じ」は、まさにこの筋肉の影響です。
巻き肩・猫背が呼吸量を奪う|春先に多い姿勢の崩れ
春先は寒暖差や生活リズムの変化で、姿勢が崩れやすい時期です。
巻き肩や猫背になると、胸郭は常に縮こまり、肺が広がるスペースが失われます。
この状態で花粉シーズンを迎えると、呼吸量はさらに低下し、身体は余裕を失います。
余裕のない身体は、刺激に対して過敏に反応します。
整体で狙うべき呼吸筋ポイント3選
整体的に花粉シーズン前に整えておきたいポイントは大きく3つです。
1つ目は横隔膜。
肋骨下部や腹部の緊張を緩め、上下の動きを取り戻します。
2つ目は肋間筋。
肋骨の動きを引き出すことで、自然な胸の広がりを作ります。
3つ目は補助呼吸筋(斜角筋・胸鎖乳突筋など)。
首の前側を柔らかくすることで、呼吸の通り道が確保されます。
首肩調整が鼻呼吸を助ける理由|頸部の緊張と気道の関係
首の緊張が抜けると、「鼻が通りやすくなった」と感じる人は多いです。
これは気のせいではありません。
頸部の筋緊張が緩むことで、血流と神経伝達が改善し、気道周辺の働きがスムーズになります。
結果として、鼻呼吸がしやすくなるのです。
花粉シーズン前にやるべき身体の仕込みとは?
症状が出てから対処するより、出る前に身体を整えることが重要です。
呼吸が深く入る身体、首肩に余裕のある状態を作っておくことで、花粉の刺激に振り回されにくくなります。
これは予防であり、身体の土台づくりです。
薬だけに頼らない選択肢|整体で“呼吸しやすい春”をつくる
薬は症状を抑える助けになりますが、身体の使い方までは変えてくれません。
整体は、呼吸という根本の働きを整えることで、春を少し楽に過ごす選択肢になります。
息が深く入るだけで、身体は驚くほど落ち着きます。
花粉シーズンを「耐える季節」から「乗り切れる季節」へ。
その準備は、身体の内側から始まります🌸

