坐骨神経痛の本当の原因はお尻じゃない!? 意外な5つの盲点

坐骨神経痛の本当の原因はお尻じゃない!? 意外な5つの盲点

「お尻の筋肉が硬いせいで坐骨神経が圧迫されている」

──あなたも一度はそんな説明を聞いたことがあるかもしれません。

たしかに、お尻の奥にある**梨状筋(りじょうきん)**が硬くなると、坐骨神経を圧迫しシビレや痛みが出る「梨状筋症候群」はよく知られた原因です。

しかし、実際に整体院で多くの患者さんを見ていると、

お尻だけが原因のケースは全体の3割以下

残りの多くは、もっと深い「意外な原因」が隠れています。

この記事では、坐骨神経痛を繰り返す・なかなか改善しない方に向けて、

見落とされがちな5つの盲点を、整体師の視点から解説します。

坐骨神経痛=お尻の問題?実はそれだけじゃない!

坐骨神経は、腰からお尻、太ももの裏、ふくらはぎ、足裏へと走る人体で最も長い神経です。

そのため「どこか一箇所の圧迫やねじれ」でも、電気が走るようなシビレが出ます。

ただし、多くの方は腰椎や骨盤の歪み・筋膜の張力異常・内臓の位置異常など、

“お尻以外の要因”で神経が刺激されています。

つまり、お尻を揉むだけでは根本改善にならないということです。

では、どんな盲点があるのか?順に見ていきましょう。

【盲点①】骨盤のゆがみが神経をねじる

坐骨神経は、骨盤の出口(坐骨切痕)付近を通ります。

そのため、骨盤のゆがみ方によっては神経がねじれて引っ張られることがあります。

特に多いのが、

  • 骨盤が後傾して腰椎のカーブ(前弯)が減るタイプ

  • 右の骨盤が前方、左が後方にねじれる「回旋タイプ」

こうした歪みでは、腰椎5番〜仙骨1番間の神経根が常に引き伸ばされる状態になります。

患者さんの中には、腰ではなく「太ももの裏だけ痛い」「長時間座るとシビレる」と訴える方も多く、

これはまさに骨盤のねじれによる坐骨神経の緊張パターンです。

【盲点②】足のアーチ崩れが腰まで影響する

「足の裏と坐骨神経?関係あるの?」と思うかもしれません。

実は、足のアーチ(内側縦アーチ・外側縦アーチ・横アーチ)が崩れると、

重心のズレ → 下肢のねじれ → 骨盤の傾きという連鎖が起こります。

たとえば外反母趾や扁平足がある人は、歩くたびに足首が内側に倒れ、

そのねじれがふくらはぎ → ハムストリング → 坐骨神経ラインまで影響します。

アナトミートレイン(筋膜経線)でいえば「スーパーフィシャルバックライン(SBL)」の過緊張状態です。

足のアーチが崩れるだけで、腰や坐骨神経まで緊張が波及するわけです。

【盲点③】呼吸が浅いと神経が圧迫される!?

坐骨神経痛と呼吸…一見関係なさそうですが、実は深い関係があります。

猫背姿勢などで呼吸が浅くなると、横隔膜が硬くなり、腹圧バランスが崩れます。

すると体幹の安定性を保つ腹横筋・多裂筋がうまく働かず、腰椎の可動性が制限されます。

結果、腰部から出る神経(L4〜S1)が引っ張られ、

坐骨神経の通り道にストレスがかかるのです。

つまり、「呼吸が浅い=腰椎が硬い=神経が引っ張られる」という流れ。

整体現場では、呼吸トレーニングだけでシビレが軽くなるケースも珍しくありません。

【盲点④】内臓の疲れが腰を引っ張る

内臓と神経の関係も見逃せません。

腸がガスや便で張っていると、**腸腰筋(大腰筋・腸骨筋)**が持続的に緊張します。

腸腰筋は腰椎の前面から大腿骨の内側につくため、

ここが硬くなると腰椎の動きが制限され、骨盤が前方に引っ張られます。

その結果、**腰椎下部〜仙骨の神経出口(坐骨神経の根)**が牽引され、

慢性的なシビレや違和感を生じることがあります。

特にデスクワーク・食生活の乱れ・ストレスが多い方は、

この“内臓疲労タイプ”が非常に多い傾向です。

【盲点⑤】筋肉が“硬すぎ”より“弱すぎ”でシビレることも

「ストレッチしても良くならない」という方に多いのがこのタイプ。

梨状筋や中殿筋は硬くなっても問題ですが、

実は弱すぎても骨盤が不安定になり、神経を圧迫してしまいます。

骨盤が安定しないと、坐骨神経が走るルートに“たるみ”や“ねじれ”が生じ、

座る・立つ・歩く動作のたびに神経が刺激されるのです。

このタイプでは、ただ伸ばすよりも

✅ 中殿筋・小殿筋の筋トレ

✅ 骨盤底筋の安定化エクササイズ

が有効です。

「硬い=悪い」「ストレッチすればOK」という単純な話ではありません。

【整体師が解説】本当に改善するための3ステップ

ここまで見てきたように、坐骨神経痛の原因は人によってさまざま。

本当に改善するには、次の3ステップが重要です。

Step1:全身の評価

  • 骨盤の傾き・足のアーチ・呼吸の深さ・内臓の硬さをチェック。

  • シビレの出ている“ライン”を見つけ出すことが第一歩。

Step2:姿勢・歩行分析

  • 歩き方や立ち姿勢で、どの部位に負担がかかっているかを確認。

  • 外反母趾・膝の向き・骨盤の回旋パターンまで観察。

Step3:根本施術+セルフケア

  • お尻だけでなく、体幹・足裏・呼吸筋を含めた全体調整。

  • セルフケアでは「呼吸+骨盤安定+足裏リセット」を組み合わせる。

まとめ:お尻だけでなく“全身のつながり”を整えることがカギ

坐骨神経痛の原因は、お尻の筋肉だけではないということ。

むしろ、骨盤のゆがみ・足裏のアーチ・呼吸・内臓・筋力バランスといった

“体全体のつながり”が関わっています。

もし今、マッサージやストレッチをしても変わらないなら、

原因が「お尻以外」にあるサインかもしれません。

当院では、骨盤・呼吸・足裏の3つの軸を整えることで、

神経の通りを根本から改善する整体を行っています。

「シビレが長引いてつらい」「薬に頼りたくない」という方は、

ぜひ一度、全身のつながりを整える整体を体験してみてください。

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