「立ち上がるときにかかとがズキッとする」
「長時間立ち続けていると踵が痛くて仕方ない」
そんな経験はありませんか?
多くの方が「足底腱膜炎じゃないか?」と考え、整形外科を受診します。
しかし、レントゲンやMRIで「骨に異常なし」「足底腱膜炎でもない」と言われるケースも少なくありません。
実は、踵の痛みには足底腱膜炎以外にも原因が存在するのです。
今回は整体の視点から、その代表的な3つの可能性について解説します。
原因① 踵の脂肪体(ヒールファットパッド)の炎症
踵の下にはクッションの役割を果たす脂肪体があります。
この脂肪が硬くなったり炎症を起こしたりすると、地面に立ったときにダイレクトに痛みを感じてしまいます。
特徴
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長時間立つと痛みが増す
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片脚立ちが特に辛い
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踵の中央を押すとズキッとする
原因② 踵周囲の神経トラブル
踵には「踵骨枝」「外側足底皮神経」といった神経が走っています。
これらが靴や姿勢の影響で圧迫されると、刺すような痛みやジンジンする感覚が出ることがあります。
特徴
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ピリピリ・チクチクとした神経系の痛み
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一点を押すと放散痛が走る
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時間帯や姿勢で痛みが変化する
原因③ 足部アライメントの崩れ
踵自体に問題がなくても、足首や舟状骨・距骨などのアライメントの崩れが原因になることもあります。
体重のかかり方が偏り、踵に過剰な負担が集中するためです。
特徴
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歩行や立位での姿勢に左右差がある
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踵だけでなく足首・膝・股関節にも違和感が出る
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インソールを使っても改善しない
セルフケアの考え方
一般的には「踵の痛み=安静にするのが正解」と言われます。
確かに、炎症が強い場合には休養が必要です。
しかし、現実的には「立たない・歩かない生活」は難しいですよね。
むしろ動かないことで筋力やバランスが落ち、痛みが長引くケースも少なくありません。
そこで大切になるのが、歩き方と身体全体のバランスです。
踵の痛みは、足だけの問題ではなく「全身の使い方」から生じることが多いためです。
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片脚立ちでぐらつく → 踵に余計な負担が集中
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骨盤や体幹の動きが悪い → 足首にしわ寄せ
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歩幅が小さい・つま先の蹴りが弱い → 踵に衝撃が直撃
こうしたバランスを整えることで、安静に頼らずとも改善に向かうケースがあります。
整体でできるアプローチ
整体では、踵そのものを押すだけではなく、全身の連動性や荷重バランスを検査します。
具体的には…
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踵への直圧・側圧の違いを確認
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片脚立ちや歩行動作での崩れを評価
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足部の関節アライメントや神経走行を調整
こうした視点で施術を行うことで、「足底腱膜炎ではない踵痛」でも改善の道筋を立てやすくなります。
まとめ
踵の痛み=足底腱膜炎とは限りません。
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踵の脂肪体
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踵周囲の神経
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足部アライメント
これらの問題が隠れていることも多いのです。
安静だけでは限界を感じている方は、ぜひ歩き方や身体全体のバランスに目を向けてみてください。
整体ではそのサポートが可能です。

