「正しい座り方」より大事な“足裏接地”とは?体を安定させる座位のコツ

「正しい座り方」より大事な“足裏接地”とは?体を安定させる座位のコツ

「背筋を伸ばして座っているのに、肩がこる」「長く座っていると腰が痛い」

そんな経験、ありませんか?

じつはそれ、“姿勢”そのものの問題ではないかもしれません。

原因の一つとして見逃されがちなのが――足裏が床についていない座り方です。

「え?足の裏なんて関係あるの?」と思うかもしれません。

でも、実は“座っている時の足裏”は、骨盤や背骨、さらには呼吸や自律神経にまで影響を与えています。

整体の現場でも、肩こり・腰痛・集中力の低下などを訴える方の多くに共通して見られるのが、この**「足裏接地の崩れ」**なのです。

なぜ足裏がそんなに大事なのか?

人間の身体は、地面との接点(=足裏)から姿勢の情報を脳へ送っています。

この足裏の感覚がずれると、脳は正しい姿勢を保つための「地図」を失い、体を安定させることができなくなります。

つまり、足裏は骨盤を安定させるセンサー

立っているときだけでなく、座っているときもこのセンサーは働いています。

ところが現代人は、

  • 椅子が高すぎる

  • 足を組む癖がある

  • デスクワークが多くて筋力が落ちている

    といった理由で、知らないうちに足裏が浮いていることが多いのです。

足裏が浮いていると起こる代表的な不調5選

① 腰痛・猫背・反り腰

足が床に着いていないと骨盤が安定せず、前後に傾きやすくなります。

骨盤が後ろに倒れると猫背に、前に倒れると反り腰に。

どちらも腰椎に余計な負担がかかり、慢性的な腰痛の原因になります。


② 首・肩こり・呼吸の浅さ

骨盤が不安定になると、背骨全体の軸がぶれます。

結果、頭の位置を支えようと首や肩の筋肉が過緊張。

さらに骨盤の傾きが横隔膜に影響し、呼吸が浅くなります。

「呼吸が浅い=肩が上がる」ため、悪循環が起こります。


③ むくみ・冷え・下肢のだるさ

足裏が接地していないと、ふくらはぎの筋ポンプ(血液を心臓へ戻す作用)が働きにくくなります。

これがむくみ・冷え・だるさの原因になることも。

特に、デスクワーク中にかかとだけ浮いている人は要注意です。


④ 集中力の低下・疲れやすさ

足裏が床にしっかり着くことで、脳は「安定している」と判断します。

しかし、接地が不安定だと常に身体を支える筋肉が微妙に緊張し、脳が疲れます。

結果として、集中力が続かず、午後になるとどっと疲れる原因になります。


⑤ 自律神経の乱れ・不眠

足裏接地は、副交感神経を優位にする「グラウンディング」の基本。

足が浮いていると常に交感神経が優位になり、リラックスしにくい状態に。

寝つきが悪い・眠りが浅い・常に頭が疲れている…という人にも、このタイプは多く見られます。

あなたも当てはまる?「足裏が浮いている」チェックリスト

下の項目、いくつ当てはまりますか?

  • 座っていると、つま先やかかとが浮く

  • 椅子の高さが合っていない気がする

  • 足を組まないと落ち着かない

  • 背もたれに頼らないと長く座れない

  • 座っているだけで腰や肩がつらい

  • 机に肘をつく癖がある

ひとつでも当てはまる人は、足裏接地の崩れが始まっているサインです。

「正しい座り方」より大事な“足裏3点接地”

よく「背筋を伸ばして姿勢よく座りましょう」と言われますが、

それだけでは不十分です。

本当に大切なのは、**足裏の3点(母趾球・小趾球・かかと)**をしっかり床に感じること。

この3点が安定していると、骨盤が自然と立ち、背骨がスッと上に伸びます。

結果、背筋を“意識しなくても”姿勢が安定し、呼吸も深くなります。

逆にこの3点が浮いていると、骨盤がぐらつき、背中や首でバランスを取ろうとするため、

「頑張って良い姿勢を保つほど疲れる」という悪循環に陥ります。

いますぐできる!足裏接地を整える簡単ステップ

STEP1:椅子の高さを見直す

膝が90度より少し低くなるくらいが理想。

かかとが浮く場合は、足元に安定した台を置きましょう。

STEP2:足裏リリース

ゴルフボールを足の裏でコロコロ転がしてみてください。

これだけで足底筋膜がゆるみ、接地感が上がります。

STEP3:足指トレーニング

床にタオルを敷き、足指でたぐり寄せる「タオルギャザー」もおすすめ。

母趾球を意識して、軽く床を“つかむ”感覚を養いましょう。

STEP4:坐骨意識エクササイズ

椅子の上で骨盤を前後にゆらし、「ちょうど真ん中」の位置を探します。

そこが、背骨が自然に立つポイントです。

姿勢は「意識」ではなく「感覚」で変わる

多くの人は「姿勢を正そう」として上半身ばかり意識しますが、

実は**下半身の感覚(特に足裏)**が整えば、自然と上半身は整います。

身体は“上から”ではなく“下から”安定させるもの。

そのスタート地点が、まさに足裏です。

整体師として現場で多くの方を見ていると、

足裏が安定しただけで、呼吸が深くなり、肩の力が抜ける方が本当に多いです。

それほど、「足裏接地」は全身の土台なんです。

まとめ ― 足裏から姿勢を変える

足裏が浮いたままの座り方は、

腰痛・肩こり・疲労・集中力低下など、さまざまな不調を引き起こします。

でも裏を返せば、足裏を整えるだけで身体全体が変わるということでもあります。

「姿勢を意識しても治らない」

「デスクワークで腰や肩がつらい」

「何をしても疲れが抜けない」

そんな方こそ、一度“足裏”を見直してみてください。

骨盤の安定・呼吸の深さ・自律神経のバランスまで、驚くほど変化が出ます。

最後に

姿勢を変える一番の近道は、「意識で頑張ること」ではなく、

身体が安定できる環境を整えることです。

その第一歩が“足裏接地”。

あなたの身体の土台を整えることが、自然で疲れない姿勢づくりにつながります。

もし、

「自分の足裏が正しく使えているかわからない」

「骨盤の傾きや左右差も気になる」

という方は、ぜひ一度チェックしてみましょう。

足裏と骨盤の安定チェック体験(初回カウンセリング付き)

自分では気づけない“姿勢の土台”を、丁寧に確認します。

足裏から身体を整えていくと、

本当に“呼吸のしやすさ”と“軽さ”が変わりますよ。

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