「足首のクセ」と聞くと、ピンとこない方も多いかもしれません。
実は私たちの足首は、日常生活の中で無意識に“つま先立ちに近い状態”になってしまうことがあります。専門的には「足首底屈位」と呼ばれますが、簡単に言うと かかとが浮いた状態で、つま先に体重がかかっている足首のクセ のことです。
例えば、正座をしたときや椅子に座ってかかとを浮かせてしまうクセがある方は、この状態に当てはまります。長く続くと、足の痛みや肩こりなど、意外な場所に影響を及ぼすこともあります。
足首のクセが足裏に与える影響
足首がつま先立ちのように伸びていると、足の裏にあるアーチを支える筋肉に負担がかかります。具体的には、土踏まずの内側にある後脛骨筋や足底腱膜といった筋肉が緊張しやすくなります。
この状態が続くと、歩いたときや立っているときに足裏に痛みが出やすくなります。
よくある症例では、1週間に1回だけ土踏まずが痛くなる方がいます。原因は、足首の角度が崩れ、アーチがうまく支えられないことにあります。
足首から膝・腰・肩への波及
驚くかもしれませんが、足首のクセは足だけでなく、腰や肩にも影響します。
つま先立ち状態の足首は、ふくらはぎやハムストリングなど下半身の筋肉を緊張させます。さらに、背骨を通じて肩甲骨や首の付け根まで緊張が伝わることがあります。
つまり、土踏まずの痛みだけでなく、肩こりや背中の張り、首の詰まり感、腰痛といった症状につながることがあるのです。
特に、椅子でかかとを浮かせて座るクセや、正座を長時間してしまう方は、この連鎖が起こりやすくなります。
よくある症例の例
-
週1回だけ土踏まずに痛みが出る
-
椅子に座っているときにかかとを浮かせて座ってしまう
-
肩こりや首の付け根の張りを自覚している
-
首と胸の境目が硬い
このような症例では、足首の角度を整えるだけで、痛みや肩こりが軽くなることがあります。
足首のクセを整えるセルフチェック
まずは自分の足首の状態を確認してみましょう。
-
座った状態でチェック
-
椅子に座ったとき、かかとが床につかず浮いていませんか?
-
浮いている場合、つま先立ちに近いクセがある可能性があります。
-
-
立った状態でチェック
-
足の体重が前に偏っていませんか?
-
かかとが浮きやすい方は、土踏まずのアーチに負担がかかります。
-
セルフケアと日常の工夫
足首のクセを整えることで、足・腰・肩の負担を軽くできます。
簡単にできるセルフケアと日常の工夫をご紹介します。
-
足首を背屈させるストレッチ
-
座った状態でヒールスライド(かかとを前後に滑らせる)
-
立った状態で前脛骨筋を意識したストレッチ
→ 足首を少し上に引き上げる感覚を意識します。
-
-
足底やふくらはぎのマッサージ
-
足底腱膜や後脛骨筋をほぐすことで、土踏まずの負担を軽減
-
-
立位でのアーチ荷重訓練
-
かかとにしっかり体重を乗せる
-
足の指で床を軽くつかむような動作を取り入れる
-
-
座り方の工夫
-
椅子でかかとを浮かせず、床につけて座る
-
正座を長時間しないよう意識する
-
まとめ:足首を整えると全身の不調も軽くなる
足首は「体の土台」です。
つま先立ちのクセ(かかとが浮いた足首)を整えることで、土踏まずの痛みだけでなく、腰や肩の張りも改善につながります。
日常生活の小さなクセを見直すことが、体全体の健康につながります。
今日から少し意識して、かかとを浮かせない座り方や簡単な足首ストレッチを取り入れてみましょう。
⇩ご予約・お問い合わせはこちら⇩

