野球肩は、肩関節周辺の痛みや違和感を引き起こすスポーツ障害です。特に、ボールを投げるときに肩の痛みが出たり、力が入りにくいと感じたりすることが特徴です。痛みは肩の前方や後方、または両方に感じることがあり、日常生活にも影響が出る場合があります。さらに、投球動作に支障が出ると野球やソフトボールでのプレーが困難になるため、早期のケアが必要です。
野球肩の発症原因
野球肩の原因としては、主に「オーバーユース(使いすぎ)」が挙げられます。特に野球やソフトボールでの反復的な投球動作が、肩関節や周辺の筋肉に過剰な負担をかけ、炎症や痛みを引き起こすことが多いです。また、フォームが不安定だったり、十分な柔軟性がない場合、肩関節にかかる負荷がさらに増し、野球肩を発症しやすくなります。
野球肩の痛みの種類
野球肩にはいくつかの痛みのパターンがあります:
- 鋭い痛み:投球時に肩の一部分に鋭い痛みを感じる
- 鈍い痛み:投球後に肩全体が鈍く痛む
- 動かすときの引っかかり感:肩を動かしたときに関節が引っかかるように感じる
- 倦怠感:肩全体に力が入らず、だるさを感じる
痛みの種類や程度は個人差があるため、症状に応じた適切な対応が重要です。
野球肩を放置すると起こる事
野球肩を放置してしまうと、痛みが慢性化するだけでなく、肩の可動域が狭くなったり、筋力低下が進んでしまうことがあります。また、肩関節の炎症がひどくなり、治療に長期間を要する場合もあります。最悪の場合、手術が必要となるケースもあるため、早めの対策が必要です。
野球肩の一般的な治療法
野球肩の治療法には以下のような方法があります:
- 安静:肩を休ませることで炎症を抑える
- アイシング:冷却で痛みや炎症を軽減
- ストレッチやリハビリ:肩の柔軟性を高め、負担を軽減する
- 投球フォームの改善:無理のないフォームを習得することで再発を防ぐ
治療は症状の重さや個人の状態に合わせて行われ、必要に応じて理学療法士や整形外科医のアドバイスも得ると良いでしょう。
野球肩になりやすい人に共通する体の使い方とは?
野球肩になりやすい人には、次のような体の使い方の特徴が見られることが多いです:
- 肩や腕に力が入りすぎる投球フォーム
- 柔軟性が不足し、肩関節が固まっている
- 体幹が安定しておらず、肩に過剰な負担がかかる
投球時に肩に頼りすぎず、体全体を使った動作ができるように意識することが予防に繋がります。
野球肩を改善する簡単なリハビリ
野球肩の改善には、自宅でできる簡単なリハビリも効果的です。以下の方法を試してみましょう。
- ペンドゥラムエクササイズ:上半身を前傾させ、肩をリラックスして腕をぶら下げ、小さく前後左右に動かします。肩関節の可動域を広げる効果があります。
- 肩甲骨ストレッチ:壁に手をついて肩甲骨を寄せる動きを繰り返し、肩の柔軟性を高めます。
- 体幹トレーニング:体幹を鍛えることで、肩に負担がかかりにくいフォームを作る基礎になります。
いずれも無理なく行い、痛みが増す場合は中止してください。
まとめ
当院では、野球肩の施術において徒手療法を重視しており、全身の状態をくまなく検査することで、症状の根本原因を特定し、適切な治療を行います。肩だけでなく、全身のバランスを整えることで、痛みの軽減や再発防止に取り組んでいます。野球肩でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。