「座っているだけなのに、なぜ膝や腰が痛くなるの?」と思う方は多いはずです。実は、座り方のちょっとした癖が、筋肉や関節に余計な負担をかけ、痛みの原因になっていることがあります。
目次
よくある座り方の癖 ―「踵を浮かせて座る」姿勢とは?
電車や椅子に座ったとき、無意識に踵を浮かせてつま先立ちのようにしていませんか?
この姿勢は見た目には小さな癖ですが、下腿(三頭筋=ふくらはぎの筋肉)が常に緊張した状態になり、本来リラックスできる座位で筋肉が休めなくなります。
膝裏の痛みと座り方の関係 ― 膝窩筋・下腿三頭筋への負担
踵を浮かせて座ると、ふくらはぎが固くなり、膝裏にある膝窩筋や靭帯にもストレスがかかります。しゃがんだときに「膝の裏がつっぱる」「痛い」と感じる人は、この筋肉の過緊張が影響している可能性があります。
足底筋膜炎が起きるメカニズム ― 足裏にかかる無意識のストレス
下腿三頭筋の緊張はアキレス腱を介して足底腱膜にまで波及します。その結果、足裏に引っ張りストレスがかかり、足底筋膜炎を発症しやすくなります。長時間の立ち仕事や歩行だけでなく、実は「座り方」でも足裏は疲労しているのです。
ぎっくり腰にまで波及する理由 ― 下肢の緊張が骨盤・腰椎をゆがめる
ふくらはぎが固くなると、下肢全体の動きが制限され、骨盤や腰椎の動きにも影響します。特に、腰椎の柔軟性が失われると、ある瞬間に負担が集中して「ぎっくり腰」を引き起こすリスクが高まります。
体操より大切なこと ― “日常の使い方”を変える視点
もちろんストレッチや体操も効果的ですが、それ以上に大切なのは「日常の癖」を見直すことです。座っている時間は長いため、たとえ1日数分の体操をしても、普段の座り方が間違っていれば意味が薄れてしまいます。
今日からできる!座り方を見直す3つのポイント
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足裏をしっかり床につける
→ 下腿三頭筋をオフにしてリラックス。 -
膝は軽く開き、股関節から楽に座る
→ 膝窩筋・大腿部の負担を軽減。 -
時々足首をゆらす(背屈と底屈)
→ 血流が改善し、こわばり予防に。
まとめ:小さな癖を整えることが、大きな不調予防につながる
膝裏の痛み、足底筋膜炎、ぎっくり腰…。一見バラバラの症状も、共通点は「座り方」にあります。
大切なのは、体操や治療だけに頼るのではなく、普段の何気ない姿勢を少し変えること。今日から座り方を整えて、身体を根本から守っていきましょう。
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