「外反母趾が痛いから足裏を揉んでいるけど、なかなか改善しない…」
こんな悩みを持っている方は少なくありません。確かに、足裏をマッサージすると血流が良くなり、一時的に痛みが和らぐことはあります。しかし、根本的な原因が解消されていなければ、痛みは何度でもぶり返します。
特に「ガニ股タイプ」の人は、足裏マッサージだけでは外反母趾は改善しにくいことがほとんどです。では、なぜガニ股だと外反母趾になりやすく、そして足裏だけでは治らないのでしょうか。
目次
ガニ股タイプの人に多い外反母趾の特徴
ガニ股とは、立ったときや歩くときに膝やつま先が外側に開いた姿勢のことを指します。日本人に多いO脚もこのタイプに含まれます。ガニ股タイプの方に外反母趾が起こりやすい特徴は以下の通りです。
-
足の親指が内側に倒れやすい
-
小指側に体重が逃げやすく、足裏のアーチが崩れやすい
-
膝や股関節が外向きで、脚全体のバランスが偏る
このように、単純に「足が痛いから足だけ揉む」というアプローチでは、根本原因に届いていないのです。
真犯人は“股関節のねじれ”だった
では、ガニ股タイプの外反母趾の本当の原因は何でしょうか。答えは股関節の外旋・ねじれです。
-
股関節が外旋すると脚全体が外向きに
ガニ股の人は、股関節の外旋筋(深層外旋六筋など)が硬く、常に外側に股関節をねじった状態で立ったり歩いたりしています。その結果、足も自然と外側に向き、親指に負担がかかります。 -
外側荷重で親指が押しつぶされる
足が外向きになることで、体重は親指よりも小指側に逃げやすくなります。しかし歩行や立位で親指は母趾球で踏ん張らないと安定できないため、次第に親指の関節が内側に変形し、外反母趾が進行します。 -
足裏よりお尻の硬さが根本原因
足裏だけでなく、股関節周囲、とくにお尻の筋肉(中殿筋、深層外旋六筋など)が硬くなっていることが外反母趾の大きな原因です。足裏だけケアしても、股関節のねじれが残っていれば、足指の変形は改善されません。
足裏マッサージだけでは治らない理由
足裏マッサージが一時的な効果に留まる理由は明確です。
-
血流が改善するだけで、股関節のねじれは解消されない
-
足裏だけを整えても、歩行時の荷重パターンは変わらない
-
土台である股関節と骨盤のバランスを整えなければ、何度も外反母趾が再発する
つまり、外反母趾改善には「足裏+股関節+歩き方」のセットでアプローチすることが不可欠なのです。
ガニ股タイプがやるべき改善ステップ
ガニ股タイプの外反母趾を改善するには、以下の3ステップが有効です。
1️⃣ お尻(深層外旋六筋)のストレッチ
座った状態や立位で、股関節を内側に回すようにストレッチ。これにより股関節の外旋ねじれを軽減します。
2️⃣ 内転筋・内旋筋の再教育
内ももや股関節内旋筋を鍛え、歩行時や立位で自然に股関節が内向きになるように訓練します。スクワットや内もも押しトレーニングなどが効果的です。
3️⃣ 正しい足裏接地のトレーニング(母趾球荷重)
歩くときは親指側でしっかり蹴る意識を持ち、母趾球で体重を支える練習をします。これにより、外反母趾への負荷が減少します。
セルフチェック:あなたの歩き方、大丈夫?
自分の歩き方が外反母趾に影響しているかを確認する簡単なセルフチェックです。
-
膝が常に外を向いていないか
-
小指側に体重が逃げていないか
-
立位で親指が浮いていないか
もし一つでも当てはまる場合、ガニ股タイプの可能性が高く、外反母趾予備軍です。
まとめ:足裏だけではダメ、股関節を整えよう
外反母趾改善で大切なのは、足裏だけでなく股関節と骨盤のバランスを整えることです。
ガニ股タイプの方は特に、
-
お尻の外旋筋を緩める
-
内転筋・内旋筋を鍛える
-
正しい母趾球接地を意識する
これらを意識することで、足裏のマッサージよりもずっと効果的に外反母趾を改善できます。
「足裏を揉む前に股関節を整える」—これがガニ股タイプの外反母趾を根本から変える最短ルートです。
💡 補足ポイント
-
股関節の可動域チェックも定期的に行う
-
O脚やガニ股は日常生活の姿勢改善で予防できる
-
痛みが強い場合は当院にご相談ください
⇩ご予約・お問い合わせはこちら⇩

