「眠れない=ストレスや悩みのせい」と思いがちですが、実は身近な生活習慣や体の状態が、不眠を招いていることも少なくありません。
ここでは、見落とされがちな“意外な不眠の原因”を7つご紹介します。
目次
鼻づまりが睡眠を邪魔する ― アレルギー・鼻炎の落とし穴
花粉症やアレルギー性鼻炎、軽い鼻づまり。
「日中にちょっと息苦しいくらいだから大したことない」と思っていませんか?
実は、鼻の通りが悪いだけで睡眠の質は大きく低下します。
呼吸が浅くなると酸素が不足し、脳や体がしっかり休めない状態になります。さらに鼻閉は、いびきや無呼吸のリスクを高め、中途覚醒(夜中に何度も目が覚める)につながります。
ポイント:
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鼻づまりは「呼吸の質」を下げ、結果的に「睡眠の質」も下げる
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鼻炎の治療や寝室の湿度調整で、睡眠改善につながる
ホルモンバランスだけじゃない!甲状腺と不眠の関係
「ホルモンの乱れで眠れない」と聞くと、更年期や女性ホルモンのイメージが強いですが、実は甲状腺ホルモンも大きく関わっています。
甲状腺機能が高まると代謝が過剰になり、心拍数の上昇・体温の上昇・神経の高ぶりといった“興奮モード”が続きます。その結果、布団に入ってもリラックスできず、眠りに落ちにくくなるのです。
逆に、甲状腺機能低下でも「だるさ」「うつっぽさ」とともに睡眠のリズムが乱れることがあります。
ポイント:
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甲状腺の異常は「動悸」「汗が多い」「痩せやすい/太りやすい」といったサインが出やすい
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不眠が長引く場合は「内科的原因」も視野に入れることが大切
健康のはずが逆効果?サプリ・栄養の摂りすぎによる覚醒作用
「ビタミンやミネラルを摂れば健康にいい」と思いがちですが、摂り方によっては眠りを妨げることがあります。
たとえばビタミンB群や鉄分、マグネシウムなどは、エネルギー代謝や神経活動を高める作用があるため、夜に大量に摂ると脳が“活動モード”に入ってしまいます。
またカフェイン入りのサプリ(ダイエット系・エナジー系)も要注意。
ポイント:
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サプリは「飲むタイミング」が重要(朝〜昼が基本、夜は避ける)
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健康意識が高い人ほど、過剰摂取による“不眠リスク”に気づきにくい
朝食を抜くと夜眠れなくなる?血糖値と睡眠の密接なつながり
「ダイエットのために朝食は抜き」という人も増えていますが、実はこれも不眠の原因になりえます。
朝に食事を摂らないと、日中の血糖値コントロールが乱れやすくなり、夜には低血糖や自律神経のアンバランスを引き起こすことがあります。体は「エネルギー不足=危機」と感じ、眠っていても覚醒しやすくなるのです。
ポイント:
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食事リズムは「体内時計」を整える役割がある
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朝食を抜くと、夜の睡眠リズムまで乱れることがある
「運動不足」より怖い“座りっぱなし”生活がもたらす不眠
「最近運動してないから眠れないのかな」と思う方も多いですが、実は「運動不足」よりも「座りっぱなし」の方が問題です。
一日中座っていると、筋肉や血流の刺激がほとんどなく、体が“疲労した感覚”を得られません。結果として、夜に「もう寝よう」としても脳と体に“眠る必然性”が生じにくいのです。
ポイント:
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運動は激しくなくてもOK。1時間ごとに立って歩く習慣が効果的
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「体を使って疲れる」ことが、良い睡眠の準備になる
眠れていない気がする…『睡眠状態錯誤』という勘違い
「昨夜ほとんど眠れなかった」と感じても、実際にはある程度眠れていることがあります。これを睡眠状態錯誤と呼びます。
本人の主観では「一晩中起きていた」と感じても、脳波計では深い眠りが確認できるケースも。
問題は「眠れていない」という不安が、さらに緊張を高め、次の夜の不眠を悪化させることです。
ポイント:
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不眠の一部は「睡眠への不安」が原因で起きる
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「眠ろうとしすぎない」「眠れなくても横になって休めばいい」と考えることが改善につながる
光・音・匂い…環境の些細な変化が眠りを浅くする理由
「静かで暗い部屋だから大丈夫」と思っていても、意外と環境要因は多いものです。
たとえば:
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冷蔵庫や空調の微かな音
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カーテンの隙間から差し込む街灯の光
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洗剤や柔軟剤の香り
こうした小さな刺激も、脳には「覚醒信号」として届きます。人によっては無意識のうちに中途覚醒や浅い眠りを招くのです。
ポイント:
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臭いや音など、感覚的な要素も不眠の大きな原因になりうる
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睡眠環境の“ちょっとした違和感”を軽視しないこと
まとめ ― 意外な原因に気づくだけで眠りは変わる
不眠というと「ストレス」「悩み」といった心理的な要因ばかりが注目されがちですが、実際には 身体の不調・生活リズム・ちょっとした習慣や環境 が大きく関与しています。
今日ご紹介した7つの原因は、一見すると「大したことない」「関係なさそう」と思えるかもしれません。
しかし、それらを改善するだけで薬に頼らず睡眠が深くなるケースも少なくありません。
眠れない夜が続いている方は、ぜひ「意外な原因」に目を向け、生活の中にできる小さな改善を試してみてください。
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