
起立性調節障害(OD)で悩むお子さんが増えている今、何をすれば良くて、何がNGなのか迷う方も多いのではないでしょうか?
この記事では、
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起立性調節障害に良くない生活習慣や食べ物
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子どもが気分を害さない伝え方
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白砂糖や人工甘味料がなぜNGなのか、生理学的な背景
について、わかりやすく解説します。
目次
起立性調節障害にNGな行動リスト
ODの子どもは、自律神経のバランスが乱れやすく、些細な生活習慣の乱れが症状を悪化させることがあります。以下は、特に避けたほうが良い行動です。
1. 昼夜逆転の生活
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夜ふかし、朝寝坊
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寝る直前のスマホ・ゲーム・テレビ
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体内時計が狂い、朝に立ち上がるのがつらくなります
2. 運動不足
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1日中ゴロゴロ、外出が少ない
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筋力や循環機能が低下し、立ちくらみや疲労感が強まる
3. 食生活の乱れ
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朝食を抜く
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甘いものやカフェイン(ジュース・エナドリ)をとりすぎる
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栄養バランスの崩れが、神経やホルモンバランスに影響します
4. 水分・塩分不足
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汗をかかないのに水ばかり飲む
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血圧が安定せず、立ち上がり時にふらつきやすい
5. ストレスやプレッシャー
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周囲からの「甘えている」という無理解
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勉強・人間関係・親の期待
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自律神経はストレスに非常に敏感です
6. 急に立ち上がる、長時間の立ち姿勢
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血流が下がり、脳への血流が足りなくなることで、めまいや失神が起きやすくなります
子どもが傷つかず、前向きになれる伝え方
思春期の子どもは、周囲の言葉に敏感です。注意や指導のつもりが、逆に心を閉ざす原因になることもあります。
伝え方の工夫ポイント
NGな言い方 | 良い言い換え例 |
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「スマホばかりだから体調悪くなるんでしょ」 | 「夜にスマホ見てると、脳が“まだ昼間だ!”って勘違いしちゃうらしいよ」 |
「外に出なさい」 | 「ちょっとだけでも一緒に日光浴しない?体に朝って伝えるのにいいらしいよ」 |
「運動しなきゃダメ」 | 「〇〇がやってみたい運動ある?無理のない範囲で一緒にやれたらいいな」 |
「朝ごはん食べなさい」 | 「朝って食べづらいよね。食べやすいもの、一緒に考えてみようか」 |
「正す」よりも「寄り添う」「一緒に整える」姿勢が、子どもの安心感とモチベーションに繋がります。
白砂糖・人工甘味料はなぜ身体に悪いのか?
起立性調節障害の子にとって、甘い飲み物やお菓子のとりすぎは要注意です。
白砂糖の問題点(生理学的視点)
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血糖値が急上昇・急降下
→ イライラ、集中力低下、動悸など -
ビタミンB群・ミネラルを大量消費
→ 疲れやすく、神経の働きも不安定に -
腸内環境を悪化させる
→ 免疫低下や慢性炎症のリスク -
老化・酸化を進める(AGEs生成)
人工甘味料の問題点
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腸内細菌のバランスを崩す
→ 消化不良・免疫低下・メンタル不調 -
脳が“糖が来た”と錯覚してインスリンを出す
→ 血糖の乱れと空腹感の悪循環 -
一部は神経毒性の可能性(アスパルテームなど)
甘い物すべてを否定する必要はありませんが、「適量」「質の良い甘味(天然系)」を意識するだけで体の調子は変わってきます。
まとめ:NG行為を“やめさせる”より、“一緒に整える”関係へ
起立性調節障害の改善には、「生活の土台」がとても大切です。
ただし、それを子ども自身に押し付けると逆効果になることも。
大人が“理解者”として一緒に試行錯誤していくことで、子どもは安心して一歩踏み出せるようになります。
「今日はちょっと〇〇してみようか」
そんな優しい一言が、改善の第一歩になるかもしれません。