
「朝の20分散歩を勧められたけど、正直ムリ…」
そんな反応が返ってくることは、整体の現場でも少なくありません。
たしかに、生活習慣を整えることは健康への王道ですが、
「変えたいけど、変えられない」
――この心理的ハードルが、多くの人に共通しています。
今回は、実際の患者さんとのやり取りを通じて見えた、
生活習慣改善を“現実的に”スタートするための第一歩についてお伝えします。
「正しいこと」よりも「やれること」を優先する
生活指導をしていると、こちらが「これがベストです」と伝えても、
それをすぐに取り入れられる人ばかりではありません。
たとえば、最近ある女性の患者さんに「朝の散歩を20分だけ」と勧めたところ、
反応は渋いものでした。
理由を聞くと、夜更かししたい、朝は寝ていたい、とのこと。
でもその気持ちは、決してズボラではなく、
「夜だけが自分の時間」という生活背景からくるものだったのです。
生活背景を“否定せず”、でも“調整”する
「早く寝ろ」と言ってしまえば簡単ですが、それでは届きません。
必要なのは、“その人のままでできる範囲”から始める視点です。
たとえば、
- 夜の時間を削らずに、起きてから「日を浴びながら5分だけ外に出る」
- 朝イチで深呼吸を3回だけする
- ベッドの上で軽く足を動かす
こうした“極端にハードルの低い第一歩”が、習慣化の種になります。
変化は「劇的」じゃなくていい
「やったら調子いいかも?」
「これくらいなら続けられそう」
そう思える実感が、小さな習慣を大きな改善へとつなげてくれます。
そして、私たち施術者がやるべきは、
“習慣のハードル”を正確に見極め、その人が乗り越えられる高さに調整すること。
まとめ|生活習慣の改善は「できる一歩」から
生活習慣を整えることは、たしかに大切。
でもそのスタート地点が高すぎれば、足が止まってしまいます。
だからこそ、
「これならやれそう」 「まずはここからでいいんだ」
そんな一歩を一緒に作っていくことが、整体の役割だと感じています。
もし、生活習慣を見直したいけどどう始めたらいいか分からない方は、
ぜひ一度ご相談くださいね。