
「胃がムカムカする」「食後にすぐ満腹になってしまう」「最近、食欲がない」
そんな不調を感じて病院に行ったけれど、「検査では異常なし」と言われてしまった。
そんな経験、ありませんか?
それは機能性ディスペプシアと呼ばれる状態かもしれません。
原因がはっきりしない胃の不調は、ストレスや自律神経の乱れとされることが多いのですが、実は「ストレスだけでは説明できない」身体の使い方や姿勢のクセが、胃の働きを妨げているケースも少なくありません。
この記事では、整体的な視点から「胃が弱っている人に共通して見られる身体の特徴」を3つ紹介します。
目次
胃が弱っている人に見られる体の特徴3選
① 呼吸が浅く、胸が動いていない
まず注目したいのが、「呼吸の浅さ」です。
現代人の多くがスマホやデスクワークで前かがみの姿勢になりがちで、無意識のうちに呼吸が浅くなっています。特に胸郭(肋骨のかご)がしっかり動いていない呼吸は、横隔膜(おうかくまく)という筋肉の働き低下を引き起こします。
この横隔膜は、呼吸と同時に胃や腸などの内臓を上下にマッサージする役割を担っています。つまり、呼吸が浅い=内臓の動きが鈍る、ということ。
浅い呼吸が続くと、胃の運動(蠕動運動)や血流が落ち、消化不良や胃もたれが起きやすくなるのです。
また、浅い呼吸では自律神経のバランスが交感神経優位になりがちで、リラックスしている時に働く「副交感神経」のスイッチが入りにくくなります。
副交感神経こそが消化を促す神経。つまり、深く呼吸できない体は、消化をうまくできない体でもあるのです。
② お腹が常に張っていて、力が入りすぎている
「胃のあたりがいつも張っている」「お腹が硬くて指が入らない」
そんな感覚がある人も要注意です。
人はストレスを感じると、無意識のうちに腹筋やみぞおち周辺を緊張させます。これを**防御反応(ガード姿勢)**と呼び、急所である内臓を守るための本能的な反応です。
しかし、慢性的にこの状態が続いてしまうと、お腹の内側に常に圧がかかり、胃が縮こまったり圧迫されたりしてしまいます。
さらに、姿勢のクセや身体の使い方によって腸腰筋(ちょうようきん)や腹横筋(ふくおうきん)といった深層筋が硬くなると、内臓が自由に動けるスペースがなくなっていきます。
内臓は筋肉や骨で“吊るされた状態”でぶら下がっているため、筋膜や筋肉が固まってしまうと、胃が下に引っ張られるような状態にもなり、胃の位置や働きに悪影響を及ぼします。
③ 猫背 or 反り腰で、胃が潰れている・引き下げられている
最後に大きなポイントとなるのが姿勢です。
特に「猫背」や「反り腰」といった不良姿勢は、胃の位置と圧力環境に強く影響します。
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猫背の人:みぞおちが折れ曲がり、胃の上に圧がかかる → 胃が潰れるような状態
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反り腰の人:腹部が前に突き出て、腸腰筋が過緊張 → 胃が引き下げられるような状態
姿勢が崩れると、内臓があるべき位置からズレてしまい、胃酸の逆流や消化不良のリスクが増加します。また、背骨や肋骨の歪みが横隔膜の動きも制限してしまい、さらに胃の運動機能が落ちるという悪循環に陥ります。
特に女性や長時間座る仕事をしている方は、無自覚のままこうした姿勢パターンが固定されているケースが非常に多く見られます。
胃を守るには、カラダの外側から整えることも大切
ここまで読んでいただいた方はお気づきかもしれません。
胃の不調は、決して「内臓だけの問題」ではなく、身体の姿勢や筋肉・呼吸のクセが大きく関係しているのです。
胃腸薬や食事の改善はもちろん大切ですが、それだけでは解決しない「機能性の不調」には、体の外側からのアプローチが必要です。
私たちの整体院では、
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姿勢の評価と調整
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横隔膜や腹部深層筋のリリース
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呼吸の改善・内臓のスペースを取り戻すアプローチ
などを通して、胃の不調を全身のつながりから改善するサポートを行っています。
自分で解決するのが難しい場合は、ぜひ当院にご相談ください
もちろん、セルフケアで呼吸を深めたり、姿勢を整えることも大切です。
でも、すでに体にゆがみが強く出ていたり、慢性的な不調に悩まされている方にとっては、「何をやっても変わらない」と感じてしまうこともあるかもしれません。
そんな時は、無理に一人で抱え込まず、専門家の手を借りることも選択肢の一つです。
私たちの整体院では、内臓と身体のつながりを理解したうえでのオーダーメイドの施術を提供しています。
胃の不調が気になっている方、薬に頼らず根本から改善したい方は、ぜひ一度ご相談ください。
あなたの身体は、正しく整えれば、ちゃんと自然に回復する力を持っています。