
「最近、手首や指に小さなコブのようなものがある…」「痛みはないけど、これって放っておいていいの?」 そんな不安を感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
当院には、こうした“正体不明のしこり”に悩まれて来院される方が意外と多く、その正体は「ガングリオン」であることも珍しくありません。
ガングリオンという言葉を初めて聞いた方にも分かりやすく、安心して対処できるように、この記事では丁寧に解説していきます。
目次
ガングリオンの原因は?こんな方に多いです
ガングリオンができる原因はまだ完全には解明されていませんが、以下のような方に多くみられます:
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デスクワークや介護など、手首を酷使している
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仕事や家事で指や関節をよく使う
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関節周囲に繰り返しの負担がかかっている
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女性に多く、特に20〜50代に多くみられる
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過去に同じ場所をケガしたことがある
普段の生活習慣や動作のクセなどがガングリオンの形成に関与していると考えられています。
ガングリオンはどうやってできるの?
ガングリオンは関節や腱の近くにできるゼリー状の内容物が入った袋(嚢腫)です。メカニズムは以下の通り:
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関節や腱鞘(けんしょう)に繰り返しの圧力や摩擦が加わる
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滑液(かつえき)と呼ばれる潤滑液が関節外に漏れる
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漏れた滑液が膜で包まれ、袋状の構造になる
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その袋がふくらんで、外から“しこり”として触れるようになる
中にはゼリー状の粘液がたまり、見た目は小さなビー玉のようなこともあります。
放置するとどうなる?
痛みがないガングリオンも多いため、つい放置しがちですが、以下のようなリスクがあります:
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神経を圧迫し、痛みやしびれが出てくる
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腱や関節の動きが制限される
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日常生活に支障をきたす(箸が持ちにくい、文字が書けない)
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一度小さくなっても再発することがある
特に手首など神経が集中する部位では、しびれなどの神経症状が出る前に早めの対処がおすすめです。
ガングリオンの種類と名前の由来
ガングリオンには以下のような種類があります:
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関節型:関節のそばにできる最も一般的なタイプ
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腱鞘型:腱や腱鞘に沿ってできるタイプ
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滑膜型:関節を包む滑膜から発生するタイプ(稀)
ちなみに「ガングリオン(Ganglion)」とは、もともとギリシャ語で「こぶ」や「腫れもの」を意味する言葉が語源です。
ガングリオンの一般的な治療法
医療機関での一般的な治療法は次の通りです:
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経過観察(痛みや動きに問題がない場合)
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穿刺(せんし):注射器で中身を抜く方法
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ステロイド注射:炎症を抑える薬剤を注入
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外科的切除:再発を防ぐための手術
ただし、穿刺や手術をしても再発するケースが多いため、生活習慣の見直しや体の使い方の改善が大切です。
自宅でできるセルフケア
軽度のガングリオンであれば、自宅でのケアが効果的な場合もあります:
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手首や指を無理に使いすぎない
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ストレッチや温めで血流を促す
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手首や指の柔軟性を高める運動
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負担のかかる姿勢を見直す
痛みがある場合やサイズが大きい場合は無理をせず、早めに相談してくださいね。
生活習慣も大切!予防のためにできること
ガングリオンの再発や予防には、生活全体の見直しも大切です:
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食事:抗炎症作用のある栄養(ビタミンC・Eなど)を意識する
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睡眠:回復力を高めるために質の良い睡眠をとる
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運動:全身の循環をよくする軽めの運動(ウォーキングなど)
身体全体のバランスが整うと、再発もしにくくなります。
ガングリオンにはNGな行為もあるんです
やってはいけないNG行為も知っておきましょう:
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自分で潰す(炎症や感染のリスク)
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無理に揉んだり押したりする
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放置して動きが制限されるまで我慢する
症状を悪化させる前に、適切な判断をすることが大切です。
整体では全身からアプローチします
当院ではガングリオンがある部位だけを見るのではなく、全身をチェックして「なぜそこにできたのか?」を一緒に探ります。
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姿勢や使い方のクセ
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筋膜のつながりや体の歪み
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内臓の疲れやストレスの影響
整体だからこそできる“原因の根本改善”を目指します。 「ガングリオン=手術」ではなく、「整体でもケアできる」と知っていただけたら嬉しいです。
まとめ:そのしこり、早めのケアが安心です
手首や指のコブのようなしこりが気になったら、まずはガングリオンを疑ってみましょう。
放っておくと神経症状や再発のリスクがあるものの、適切なケアをすれば安心して日常生活を送ることができます。
「これ、ガングリオンかも?」と感じたら、お気軽にご相談ください。 当院ではあなたの体をトータルで見て、丁寧にケアしていきます。
一緒に体の声に耳を傾けながら、健康を取り戻しましょう!