
「なんだか雨の日は肩が重たい」「天気が崩れる前になると首がこる」
そんな経験、ありませんか?
実はこれ、多くの人が感じている“気象による不調”の一つで、医学的には「気象病」「天気痛」と呼ばれる現象です。その中でも肩こりや首こりは、特に日常生活に支障をきたしやすく、慢性化しやすい症状の一つです。
この記事では、気象と身体の関係に着目し、低気圧が肩こりに与える影響と、その解消法についてわかりやすく解説していきます。
目次
低気圧とは?身体に起こる3つの変化
まずは「低気圧」とは何かを簡単におさらいしておきましょう。
● 低気圧=空気の圧力が低い状態
天気が崩れる前後、ニュースやアプリで「低気圧が接近中」と耳にする機会もあると思います。低気圧とは、空気の圧力が通常よりも下がっている状態です。
私たちの身体は普段、大気の圧力(気圧)を全身で受けながらバランスを取っています。しかし低気圧が来ると、その圧力が急に弱まることで、身体の内部に微細な変化が生じます。
● 身体が受ける主な変化は次の3つ:
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血管や筋肉が膨張しやすくなる
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リンパや血液の流れが滞りやすくなる
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自律神経が乱れやすくなる
このような変化が首や肩の筋肉に影響を与え、「いつもより重たい」「ガチガチに固まる」といった不快感へとつながっていくのです。
自律神経と筋肉の関係:肩こりの引き金はここにある
私たちの筋肉は、意識して動かす“骨格筋”と、無意識にコントロールされる“内臓や血管の筋肉”が連携して働いています。その司令塔の一つが「自律神経」です。
● 自律神経とは?
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交感神経(活動モード)
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副交感神経(リラックスモード)
この2つがバランスを取りながら、体温・血流・筋肉の緊張・呼吸などを自動調整しています。
しかし低気圧のような「外部ストレス」が加わると、この自律神経のバランスが崩れてしまいます。その結果、肩や首まわりの筋肉が“防御反応”としてこわばり、血流が悪化 → 乳酸などの疲労物質がたまり → 強い肩こりへ…という悪循環に陥るのです。
天気と肩こりが連動する人の特徴とは?
すべての人が気圧の影響を強く受けるわけではありませんが、以下のようなタイプの方は「気象によるコリ」に悩まされやすい傾向があります。
● 気象の影響を受けやすい人の特徴
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冷え性、低血圧気味の人
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女性(月経周期やホルモンバランスに左右されやすいため)
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ストレスが多い、または睡眠の質が低い
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過去に自律神経失調症と診断されたことがある
「なんとなく不調」という感覚が、首や肩まわりの筋肉に表れやすいのです。
今日からできる!低気圧肩こりのセルフケア
低気圧による肩こりは、気象のせいだからとあきらめる必要はありません。日常的に取り入れられるセルフケアで、症状を軽減したり予防することができます。
● 首〜肩を温めて血行促進
首の後ろや肩甲骨まわりを、蒸しタオルや入浴でじんわり温めることで、筋肉がゆるみやすくなります。
● 耳まわりマッサージで気圧センサーを刺激
耳の後ろや耳たぶの周囲には、内耳という気圧センサーが存在します。ここをやさしくほぐすことで、自律神経の働きをサポートできます。
● 背伸び+深呼吸ストレッチ
背骨を中心に軽く伸ばしながら深呼吸することで、交感神経の過剰な緊張をほぐします。デスクワーク中に1分だけでもOKです。
どうしてもつらいときは?放っておくと慢性化のリスクも
セルフケアで一時的に楽になっても、「毎回同じタイミングで肩がこる」「最近は頭痛も出てきた」など、症状が繰り返される場合は要注意です。
特に以下のようなケースは、**単なる“筋肉疲労”ではなく、身体の構造的な問題(姿勢・筋膜・骨格のゆがみ)**が関係していることもあります:
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湿布やマッサージではすぐに戻ってしまう
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寝てもスッキリしない重だるさが残る
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呼吸が浅くなり、息苦しさを感じる
肩こりが慢性化すると、睡眠の質や集中力の低下、さらには自律神経のさらなる悪化にもつながりかねません。
セルフケアで追いつかないときは、プロに頼ってみませんか?
低気圧による不調に対して、整体では自律神経と筋膜・姿勢のバランスにアプローチすることで、身体が本来持っている回復力を高めていきます。
整体の施術では:
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首・肩の筋膜リリースで循環改善
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呼吸に関わる肋骨や横隔膜へのアプローチ
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姿勢の崩れや骨盤バランスの調整
といった視点から、天気に左右されない“しなやかな身体”を目指します。
「薬やマッサージだけでは追いつかない…」と感じている方こそ、 一度整体の手によって自分の体の声を聞いてみるのも一つの選択です。
天気に負けない身体づくり、あなたも今日から始めてみませんか?