
「赤ちゃんを抱っこすると腰がグラッと抜けそうになる」
「ずっと立って抱っこしていると、腰に力が入らない感じがする」
そんな経験、ありませんか?
これは決してあなた一人だけの悩みではありません。多くの産後ママが同じような違和感や不安を抱えています。
原因は単なる「筋力の低下」や「体重の変化」だけではありません。実は、体の奥深い“つながり”の乱れが関係しているのです。
この記事では、産後の体に起こる変化と腰の不安定感の理由、そして自宅でできる簡単なセルフケア方法まで、わかりやすくご紹介していきます。
目次
抱っこ時の腰の不安定感、実は体の“つながり”が関係している
私たちの体は、単体の筋肉だけで動いているのではなく、筋膜や筋肉同士が連動し合って支え合っています。
例えば、
-
背中と太ももの裏(ハムストリング)
-
骨盤と腹筋
-
首と背中と骨盤
これらは、まるで一本の筋のようにつながっており、どこか一部が乱れると、他の部位にまで影響が出てしまいます。
産後の体では、出産に伴う骨盤の開きやホルモンの変化により、この“筋肉のつながり”が乱れやすくなります。
その結果、赤ちゃんを抱き上げたり、長時間抱っこしたりするときに、「腰だけが頑張ってしまい」「支える力が逃げる=腰が抜けそうになる」感覚に陥るのです。
産後に腰が抜けそうになる主な原因3つ
●1. 骨盤のゆるみとバランスの崩れ
出産で骨盤が開いた後、十分に戻らないまま育児をスタートすると、左右のバランスが崩れやすくなります。
それにより、片側の腰や股関節だけに負担が集中し、支える力が低下します。
●2. 体幹筋力の低下
妊娠中はお腹が大きくなることで腹筋群(特に深層筋=インナーユニット)が引き伸ばされ、機能が低下しがちです。
産後もすぐには元に戻らず、体幹が不安定な状態が続くと、腰椎に過剰な負担がかかります。
●3. 筋膜の連動の乱れ
特に「足裏〜ふくらはぎ〜太もも裏〜骨盤〜背中〜首」という縦のラインや、肩〜腹斜筋〜骨盤といった斜めの連動が崩れていると、抱っこの姿勢で力が逃げやすくなります。
腰が抜けそうなときに意識したい正しい抱っこのポイント
赤ちゃんを抱っこするとき、こんなことを意識してみてください。
-
つま先をまっすぐ前に向ける
→骨盤が安定しやすくなります。 -
肋骨を少し下げて、お腹をふわっと引き込む
→インナーユニットが自然に働き、体幹が安定。 -
背中で抱っこを支えるイメージで
→肩甲骨と腰を「つなげる」意識が重要です。
これだけでも、腰だけに頼らず全身で赤ちゃんを支えやすくなります。
自宅でできる!簡単セルフケア&ストレッチ3選
●1. 骨盤まわりの安定を高める「ヒップリフト」
仰向けで膝を立て、ゆっくりとお尻を持ち上げる。
5秒キープしてゆっくり下ろす。10回繰り返す。
→骨盤底筋とお尻の筋肉(大殿筋)を同時に刺激できます。
●2. 体幹を支える「ドローイン呼吸」
仰向けまたは四つ這いになり、息を吐きながらお腹を背中に引き寄せるようにへこませる。
→腹横筋・横隔膜・骨盤底筋を活性化して、体幹の“コルセット”を再起動。
●3. 背面ラインを整える「前屈&足裏リリース」
イスに座ったまま、足裏にテニスボールを当てて軽く転がしながら、上体を前にゆっくり倒していく。
→足裏〜腰までの筋膜のつながりをリセット。腰の軽さが変わります。
日常生活での注意点:無理せず腰を守るためにできること
-
長時間の抱っこは時々おろして休む習慣を
-
抱っこ紐は正しく装着し、骨盤と肩で分散する
-
授乳中も骨盤を立て、腰にクッションを
-
睡眠・栄養・水分も大事な回復要素
無理をして続けると、慢性的な腰痛や恥骨痛・坐骨神経痛に発展することもあります。
小さな不調のサインを放置しないようにしましょう。
セルフケアでも改善しないときはどうする?専門家の助けが必要なサイン
-
抱っこで腰だけでなく脚にしびれや痛みが出てきた
-
骨盤が左右どちらかに傾いている感じが抜けない
-
一通りケアをしても、毎回同じ痛みが再発する
そんなときは、筋膜や関節の位置・動きのバランスを専門的に評価できる整体のサポートが有効です。
身体の“つながり”を見ながら、あなたに合った調整ができる施術を受けることで、抱っこも安心して続けられるようになります。
まとめ:抱っこで腰が抜けそうでも、適切なケアで安心して育児を楽しもう!
産後の体はとてもデリケート。抱っこで腰が不安定になるのは、体のつながりが乱れているサインでもあります。
でも、正しいケアを行えば、体はちゃんと回復してくれます。
あなたが安心して赤ちゃんを抱っこし、笑顔で育児に向き合えるように。
もし「一人ではどうにもできないな」と感じたときは、どうぞお気軽にご相談くださいね。